必要換気量の求め方は、部屋の種類や用途などにより異なりますが、大きく分けて建築基準法に定められる方法と、部屋の必要換気回数から求める方法、室内の汚染進度から求める方法などがあります。
1.建築基準法による計算方法
※上式の「20」は20(m3/h・人)の意味ですが、この根拠は成人男子が静かに座っている時のCO2排出量に基づいた必要換気量です。
※1人当りの占有面積が10(m2)を越える場合は、10(m2)で良い。
2.部屋の換気回数から求める方法
必要換気量(m3/h)=毎時必要換気回数(回/h)×部屋の容積(m3)
「空気調和設備の実務の知識」オーム社より
部屋の種類 | 換気回数[回/h] |
---|---|
ちゅう房(大) | 40〜60 |
ちゅう房(小) | 30〜40 |
湯沸し室 | 10〜15 |
ボイラ室 | 給気10〜15・排気7〜10 |
美容室 | 5〜10 |
配ぜん室 | 15〜20 |
浴室 | 15〜20 |
自動車車庫 | 10〜15 |
変圧器室 | 10〜15 |
発電機室 | 30〜50 |
地階倉庫 | 5〜10 |
洗たく室 | 20〜40 |
空調・衛生工学会規格「HASS 102 1972」より
部屋の種類 | 換気回数[回/h] |
---|---|
便所(使用頻度大) | 10〜15 |
便所(使用頻度少) | 5〜10 |
機械室 | 4〜6 |
オイルタンク室 | 4〜6 |
バッテリー室 | 10〜15 |
エレベータ機械室 | 8〜15 |
乾燥室 | 4〜15 |
書庫・金庫 | 4〜6 |
暗室 | 10〜15 |
映写室 | 8〜10 |
3.室内の汚染進度から求める方法
必要換気量 V(m3/h)=[M/(Cs-Co)]×100
V;必要換気量(m3/h)
M;じんあい発生量(m3/h)
Cs;許容室内じんあい濃度(%)
C0;外気導入じんあい濃度(%)
※室内のCO2濃度1,000ppm以下を厚生労働省が推奨しています。